大阪府警は第3四半期にPayPayのQRすり替え・ステッカー交換の報告を4,200件記録した。前年同期の約3倍で、夏祭りと屋台が娯楽地区に無人決済コードを増やしたことが背景にある。
手口
犯行グループは正規の店舗コードに偽QRステッカーを重ねるか、店主が目を離した隙にラミネートを丸ごと差し替える。決済は振込先の口座に入り、本来の店に届く前にマネーロンダリング口座を経由する。PayPayの加盟店アプリは受取人名を示すが、観光客や深夜の客は漢字の口座表示を読まずに支払い確定することが多いと、水曜の四半期説明で捜査側が述べた。
報告は道頓堀・天満周辺で急増した。パート交代が多く、屋外コードが湿気でテープ端が剥がれ、すり替えが見つけにくい。第3四半期の62%は「ステッカー重ね」、28%は印刷物の完全交換、残りはコード近くの偽割引チラシ経由のフィッシングリンクだった。
プラットフォームと加盟店の対応
PayPayはホログラム枠付きの加盟店再印刷キットを拡充し、大阪市イベント事務局と連携して登録祭り向けに動的QRトークンの試験を始めた。登録仮設店は市ポータルから日替わりPNGコードを受け取り、固定ステッカー詐欺の価値を下げる。未登録の屋台はQRを現金箱の補助とみなす例が多く、導入は店ごとにばらつきがある。
府警サイバー部は関西鉄道の無関係フィッシング波とは別だが、府内のモバイル決済詐欺届出ではPayPay QR案件が大半だとして、祭りシーズン後に分析官6名を追加した。
被害と回復
QRすり替えに結びつく確認済み消費者被害は四半期で1億8,600万円、個人の中央値は約1万2,000円と警察が述べた。PayPayの不正取引争議窓口は60日以内の届出を要し、支払い前にコードを撮影する習慣が回収率を上げる。コンビニポスターでその習慣を促している。
PayPayと連携する銀行はマネー口座の凍結平均を2025年の7日から4日に短縮したが、数時間で暗号資産取引所へ移る海外マネールートでは返金が止まる。
10月からの変化
府警は10月のスポーツ・音楽イベントで便衣巡回を行い、交番から借りられるUVペンでQR二重層を点検する。PayPayは10月8日に動的コードとスタッフ向け支払い確認画面の検証スクリプトを扱う加盟店ウェビナーを予定している。
アナリストはQR詐欺の円建て被害は電話振り込みより小さいが、増率はイベント許可でキャッシュレス屋台を推す市税当局を不安にさせる。大阪の集計は同様の決済基盤で秋祭りを回す他都市の指標にもなる。
