日経平均株価は木曜に647円安の68,309円で終値を付け、前日の上げの一部を吐き出した。日本銀行が9月に政策金利を1.25%へ引き上げた後もドル円が158円近辺で止まり、国債利回りの上昇が重しとなった。

9月短観は製造業の底堅さを示したが、燃料コストで非製造業が慎重化。大引け後の取引所資料では海外勢の買い越しが続いた一方、先物は米雇用統計を控え慎重な始値を示唆した。

債券と株のせめぎ合い

10年債利回りは1990年代以来の水準付近で、金融株を支えつつ長期グロースを圧迫。円安恩恵の保険・商社が相対的に強く、不動産・公益が弱かった。

アドバンテストと東京エレクトロンはナスダックの軟調を受け日経を押し下げた。短観の設備投資計画は半導体装置需要を示唆するが、投資家はグローバルテックのベータとして扱った。

為替という第二の政策

当局の警告でも円は大きく戻らず、市場は日銀に安定化を期待。160円接近で介入観測、153円台回復は輸出企業の円換算益を圧迫する。

オプションでは12月の円高方向の需要が厚く、10月より年末の25ベーシス利上げを織り込む動きが見える。

フローとポジション

出来高は9月の政策週より軽く、米雇用を待つ姿勢。TOPIX連動ETFには小幅な流入があり、年金の株式配分見直しは続くとの見方。

外資系2社は9月の4%上昇後の利益確定余地を指摘。財務省コメントを踏まえ、次の利上げは12月が現実的との見方が多い。

金曜の焦点

中東情勢を通じた原油と、週末前の為替発言が焦点。円が落ち着けば利回り高でも輸出株が指数を下支えしうる。

クロスアセット

10年物が1.05%超で推移した午後、生保はデュレーションを削ったと東京のデスク責任者2名。長年マイナスキャリーに慣れた銀行は地域向けに変動金利ローンを売り込むが、政策金利が年度いっぱい高水準であることが前提だ。

海外勢は4週間で日本株を純額約8200億円売り越し、日経は6万8000円台を維持。円安で利益確定しつつ国内は短観期待で押し目買いという構図だ。

日銀は金曜の講演で緩やかな正常化を繰り返し、原油100ドル超が賃金上昇を上回る輸入インフレを招く恐れも指摘。来月中旬の9月機械受注が短観の設備投資を裏付けるかが次の焦点だ。