ENEOSは火曜日、レギュラーガソリンの全国想定価格を4週間で3度目となる値上げとし、卸売転嫁価格をリッター当たり2円引き上げた。ドル建ての原油輸入と円安が重なり、精製マージンが圧迫されている。
ガソリンスタンドで何が変わるか
日本最大の精製・販売会社であるENEOSは、輸入実勢や在庫コストが大きく動いた際に想定価格を調整する。9月中旬以降の3回目の見直しで、フランチャイズ店が街の価格を決める際の基準が上がる。出光興産やコスモ石油も通常は数円以内で追随する。
関東では火曜午後、レギュラーがリッター174〜178円前後で並ぶ店が多かった。名目の最高値ではないが、電気代や輸入食品とあわせて家計の実感は重い。
原油と為替の計算
日本は原油をほぼ全量輸入し、ドルで買って円で売る。ブレントが60ドル台を維持するなか、円ドルが150円台後半に近づくと転嫁圧力が強まる。
ENEOSは物理在庫を金融商品のように完全にはヘッジできないと説明しており、マージン回復は想定価格の調整にのざる。短期間の連続値上げは消費者庁への照会を増やすが、小売価格は自由化されている。
連休明けの需要
体育の日は株式は休場でもスタンドは営業し、レジャー交通が走った。在庫は連休前に積んだが、北日本では灯油需要も上がり、蒸留油のバランスに影響する。
政治と競争
政府は価格を注視する一方、ガソリン補助の再開は見送られている。野党は予算論議とあわせて物価を追うが、揮発油税の枠組みは変わらない。
見通し
円高と原油安が続けば値上げは止まる。逆に中東リスクや在庫減が続けば、月末までに4度目もありうる。EV普及は緩やかな下押しだが、通勤需要は依然ガソリン中心だ。
まとめ
今回の値上げは国内需要急増より、ドル原油と円安が主因。原油か為替が下がらなければ、他社の看板も基準に沿って上がる。
