経済産業省は水曜日、地方の電力事業者がサイバー保険更新や政府系レジリエンス融資の条件として採用すべきランサムウェア対応手順書を認定した。国家サイバー統括室(NISC)と電力広域的運営推進機関(OCCTO)が共同作成した文書は、24時間SOCを持てない規模ながら、週末の暗号化事故が県内の送電に波及しうる事業者を主眼に置く。

地方事業者が優先された理由

東京の大手はグローバルなランサムウェアの話題を集めたが、経産省はOCCTOの非公開報告経路では2024〜2026年に市営電力や農協系の上昇が最も速かったと述べた。攻撃は請求系フィッシングから、当初インターネットに晒す想定のない配電管理系へのリモートデスクトップ経路へ移った。

昨冬、九州の一協同系は歴史データサーバの暗号化で4変電所の監視を11時間失い、手動切替で顧客被害は出なかったが、手順の統一が新たな勧告PDFより重要だと判断につながった。

認定が求めること

改ざん不能なオフラインバックアップの四半期リストアテスト、事務ITとOTの認証情報分離、広域保護リレーを誤動作させずSCADA区画を切り離す4時間の意思決定木が必須。都道府県の防災担当との卓上演習と、保守ベンダーのリモートアクセス一覧の文書化—2025年に複数起きた、メンテ後も残ったVPNアカウント—も含む。

経産省のレジリエンス融資に参加する保険組合は2027年4月から認定を保険料割引の入力とする。未認定でも運転は可能だが、系統強靭化債のコベナンツで取締役会が例外理由書を広域機関審査付きで出す。

少数体制のOT現場

地方事業者はWindowsパッチとリレー設定を兼ねる技術者が数名のことも多い。手順書は段階的分離を認め、高圧制御網を優先し、予算がなければ2027まで現場ノートPCの高度EDRを後回しにできるが、人事プリンタからフィーダ自動化へ一跳びするフラット網は禁止。

NISCは北海道の事業者が個人情報保護法対応で調達済みの汎用FWでDMZを再構築した匿名配線図を公開。経産省は台風対策と競合する変電所投資のため低コストパターンを強調した。

送電・原子力隣接との調整

OCCTOは手順を広域復旧と同期させる。地方事業者がSCADAを切って拡散を止める際、送電側はアドホックな電話網ではなく標準化された状態コードが必要。手順書は既存の停電データ交換形式を組み込み、内部詳細を晒さず「手動運転」フラグを出せる。

原子力立地近くは別法で90分以内の連絡義務があり、サイバー手順は昼間の法務待ちにならないよう時計を相互参照する。

ベンダーと自治体

市営電力を持つ都道府県・市は新テンプレで年次証明概要を議会に提出し、生のネットワーク図は出さない。SCADA保守契約に48時間以内のパッチまたは隔離条項を盛り込むよう求め、今夏の監査で3社の海外リモート支援ベンダーが未達だったと記載。

次の論点

消費者団体は保険が償う身代金上限を将来的に求める。経産省は猛暑期の請求復旧優先で中小が支払うケースがあるとして踏み込まず。バックアップ訓練が利用データを重複保有しないよう、フル料金DBではなくハッシュサンプルでリストアテストと定めた。

シルバー週前

整備要員が薄い連休前に初回認定監査を終えるよう促した。保険会社は休日にパスワードリセット承認のフィッシングでヘルプデスクが3倍になると指摘する。

地方系統にとって、ランサムウェア対策はボランティアITから経産省印付きの財務項目へ移る転換だ。