富士通は、自治体自身のネットワーク内に留まる大規模言語モデルを基盤とした要約ツールを地方自治体に提供している。すべてのリクエストには監査ログが付く。対象は自治体のヘルプデスク、つまり住民が居住証明書、納付書、ごみ収集カレンダー、保育申請について電話や窓口で問い合わせる業務であり、1件の通話が3つの異なる部署を巻き込むこともある。

枠組みは単純だ。モデルが通話の要約と回答候補を作成し、職員が確認し、ログには何が入力され、何が出力され、どの職員が承認したかが記録される。最後の点が、デモと、調達担当者が署名できるものとの違いである。

なぜ地方自治体は難しい顧客なのか

自治体のヘルプデスクは、既定で個人データを扱う。通話者の住所、世帯構成、所得区分、給付状況が1回の会話で表面化し得る。だからこそ、クラウド専用の推論は日本の市役所内でなかなか売れなかった。オンプレミス導入は、データが建物外に出るという種類の反対理由を1つ取り除くが、代わりに問題を運用に移す。誰かがモデルにパッチを当て、誰かがサーバーを生かし続けなければならず、IT担当者が1人しかいない町では、その「誰か」は現実の制約になる。

それへの答えがパッケージ化である。ハードウェア、モデル、ログ記録を1つの単位とし、顧客が組み立てるのではなくベンダーがサポートする。人員問題が最も深刻な小規模自治体の規模で、このパッケージが耐えられるかどうかについて、誰も数値を公表していない。また、説明されている限りのこの提供内容では、基盤にどのモデルが入るのかも確定していない。これは市の情報政策担当者が最終的に尋ね、ベンダーが最終的に書面で答えなければならない質問である。

政策レイヤーはテンプレートであり、ルールではない

総務省は、自治体チャットボットにおける生成AI向けのログ記録テンプレートを公表しており、Jijiの報道によれば現在バージョン1.3である。この文書は、現段階ではごくわずかしか義務付けていないため、何を義務付けるかよりも、何を示唆するかの方が重要だ。政府はログが存在することを期待し、ベンダー以外の誰かが読めることを期待している。

テンプレートを製品と並べて読むと、隔たりが見えてくる。テンプレートはフィールドを記述する。保存期間は定めない。市役所内で誰がログを読めるかは言わない。住民対応ワークフローに要約ツールを置く前に、どの程度の精度が必要かも定義しない。こうした決定は自治体ごと、契約ごとに行われており、日本の地方IT政策の大半は実際そうやって書かれている。

ログが捉えないもの

リクエストごとのログは、入力、出力、操作者を記録する。職員が削除した下書き、様式番号をPDFと照合するのに費やした3分間、要約をケースファイルに貼り付ける前に誰かが読んだかどうかは記録しない。そこが誤りが生き残る場所である。

この隔たりは富士通に固有ではない。要約がどのように導入されるかという構造上の問題である。監査証跡はモデルが使われたことを記録する。誰かがモデルに同意しなかったことは記録しない。

まだ誰も検証できないこと

公開記録から3つのものが欠けている。第一に評価である。ヘルプデスクが実際に受け取る種類の入力——方言、途切れた文、高齢の通話者が名前を2度綴る、背景騒音の中で様式番号を読み上げる——についての精度数値がない。第二に独立したテストである。ここにあるものは第三者ベンチマークを通されていない。これはこの段階では普通であり、それでも声に出して言う価値がある。第三に調達の証拠である。このシステムを購入または試験導入した自治体の公表リストがない。

ベンダー主導の試行は無意味ではない。しかし評価と同じものではなく、その違いが問いのすべてである。

SoftBankのパイロットではない

今週初めにここで報じたSoftBankのオンデバイス・アシスタントの取り組みは、推論を端末上に置き、携帯電話を境界とする。富士通は境界を自治体ネットワークに置き、ログを制御手段とする。両者は異なる問題に対処している。一方は消費者プライバシー、他方は組織の説明責任に関するものだ。単一のトレンドとして論じられるが、そうではない。

NECや他のインテグレーターは隣接する領域を占めており、それがこの製品の買われ方を形作る。日本の地方自治体調達は、最良のモデルを報いることはまれだ。報いるのは、すでにヘルプデスクの電話システムを運用し、保守契約を持ち、金曜日の午後4時に何かが壊れたときにサービスレベルを課せるベンダーである。

注目すべき点

2つのシグナルが、どの製品ページよりも早く未解決の問いに決着をつけるだろう。第一に、名前の出た自治体が、誤り率、サンプルサイズ、職員がモデルをどう修正したかの説明を含む独自評価を——たとえ小規模でも——公表するかどうか。第二に、MICテンプレートがガイダンスから、保存期間の最低基準や外部機関による監査可能性の要件など、実効性のあるものへ移るかどうか。

それまでは、この製品の正確な説明は、要約機能が付いた監査証跡であり、主に監査証跡を求める買い手に販売されるものだ。それは批判ではない。自治体行政では、紙の記録、つまり証跡がしばしば本質なのである。