東日本旅客鉄道千葉支社は、不通となっている内房線の姉ヶ崎―木更津間で28日から始める予定だった代行バスを、当日朝に見送った。必要なバスを十分に確保できなかったためだ。

同区間は台風25号で線路・盛土が損傷し、JR東日本は26日に復旧まで少なくとも3カ月かかると発表していた。28日から高速バスで約20キロの断絶をつなぐ計画だったが、1時間に1〜2本程度しか運行できない見込みでは実用性がないと判断した。

見送りの理由

読売新聞オンラインなどによると、千葉事業本部は輸送に必要なバス台数の確保に至らず、代行輸送そのものを行わない方針を示した。台数が揃うまで待つという説明だ。

木更津市はJR東日本に代替手段の早急な提示を求めるとともに、可能な業種では在宅勤務の検討を呼びかけた。

台風25号の被害が通勤を規定

台風25号は首都圏で死者13人を出し、神奈川県三浦市の土砂崩れでは行方不明の20代女性が27日に発見され死亡が確認された。千葉県では全壊・半壊・浸水被害が相次ぎ、27日午後時点でも約4900軒が停電していた。

内房線は木更津以南で26日に一部運転を再開したが、木更津―姉ヶ崎の北側がボトルネックのままだ。バスも鉄道もないため、国道127号への車集中やフェリー需要の増加が報じられている。

他路線は別スケジュール

総武本線や成田線の一部では28日から予定どおり代行バスが走り、久留里線でもタクシー代行が始まった。内房線の姉ヶ崎―木更津だけが、代替交通なしの状態に置かれている。

非常に強い台風26号が沖縄付近を進む一方、関東でも秋雨前線の影響で再び雨が強まる恐れがある。台風25号で土壌が飽和した斜面では土砂災害のリスクが高く、千葉県は次の降雨帯に備えて避難用品の準備を山沿いの住民に呼びかけた。

木更津の通勤者にとって当面の課題は、3カ月規模の復旧見通しの中で代替輸送がないことだ。造船所や化学プラントは鉄道で海沿いの工場に向かう交代勤務者に依存しており、人事部門は有休消化や渋滞した国道での相乗りにより欠勤が増えていると説明している。