政府の有識者会議は金曜日、国家安全保障上リスクのある土地売買を止めるため、内閣府が現地調査権と罰則を持つべきだとする提言を経済安保担当大臣の小野田紀美に提出した。高市早苗首相が招集する臨時国会に向け、与党も同系統の法案骨子を示しており、審議の焦点が具体化しつつある。

提言は対象を二つに絞る。国境に近い無人離島と、ドローンによる偵察・攻撃が懸念される施設からおおよそ一キロメートル以内の土地だ。自衛隊基地、原子力関連施設、海底ケーブル上陸点など周辺で、所有者の実態が見えにくい取引が増えたことが背景にある。安価なドローンが周辺警備の前提を変えたことも指摘されている。

国会が与える権限

案では、これまで市町村中心だった確認を内閣府が主導し、未承認のまま売買を完了させた場合は行政罰や刑事告発も可能とする。自民党は木曜日に独自草案を公表し、与野党協議の前提がそろい始めた。野党は「敏感区域」の地図化方法が機密を漏らさないか、集中審査を求めている。与野党は、機密を明らかにしない範囲で地図化手続きを公開するよう求めている。

国籍ではなく用途が基準

金曜日の文書は、外国人だけでなく国内の法人を通じた取得にも目を向ける。沖縄近海での中国調査船活動やロシア艦艇の動向が議論の文脈にはあるが、提言自体は買い手の国籍より、敵対的偵察に使えるかどうかを軸にしている。有識者は、国内のシェル会社が最終的支配者を隠した事例も踏まえ、単純な外国人規制だけでは不十分だと述べた。

離島では、漁港整備や観光開発が止まらないよう、事前審査の一本化で合法案件は通すと説明している。南西諸島の小さな岩礁は排他的経済水域の観点で重要であり、地元漁業者や観光事業者は包括的な禁止が港湾更新を凍結しないか懸念していた。

国会日程

小野田大臣は記者団に、各省庁調整を急ぎ臨時国会冒頭で法案を提出したいと述べた。現地調査の人員配置や法務省との罰則段階協議が残り、争点次第では2027年にずれ込むとの見方もある。内閣府は新たな現地調査要員と、法務省が署名する罰則段階の合意が必要だと説明している。

高市首相は前任より強い経済安保路線を掲げており、金曜日の提言はミサイル・サイバー施策と並ぶ具体条文となり得る。ただし法案成立と予算がなければ個別取引を止める効力はまだなく、保留中の売買をそれ自体で阻止するものではない。