日経平均株価は8日、前日比993円60銭(1.42%)安の69,042円11銭で取引を終え、7万円台を失った。中東原油の急騰が東京上場の自動車株に波及し、前夜の米株安でリスク選好も弱まった。
セクター別の動き
円安で支えられた輸出株は、ブレント連動のコスト上昇で一転して軟調になった。トヨタ、ホンダ、日産が価格加重指数を押し下げ、AI需要で上昇した半導体装置株も米チップ株の調整に連れて戻した。東証株価指数(TOPIX)も同調し、大型テック限定の売りではないことが示された。
海外勢は引き続き売り越しで、日銀の前回利上げ以降の流れが続いた。国内年金は10月29日の政策決定会合前で静かで、マクロヘッドラインがセッションを動かした。
マクロの逆風
ドル円はアジア時間で158円17銭前後。燃料のドル建て決済に追い風はない。米10年債利回りは2002年以来の水準に触れた後も高止まりし、日銀がゼロ金利から離れつつある日本株も世界の債券変動と連動している。
同日公表の日銀「さくら報告」は、多くの地域で原材料や人件費の上昇が消費者価格に転嫁されているとした。四国と北陸はAI関連の電子需要で評価が引き上げられた。ファンダメンタルは堅いが、当日のリスクオフは止められなかった。
次に見る指標
9日の国内カレンダーは薄く、原油先物と米株先物が寄り付きを左右しそうだ。日銀週前のオプションはインプライド・ボラティリティが上がり、方向性よりヘッジが優勢と見られる。エネルギーがさらに上がれば航空・化学にも広がる。
個人投資家にとっては、企業改革期待で7万円を回復した直後の下落だ。長期資金は心理的支持線と見る向きもあるが、アクティブ勢は原油によるマージン圧力のピーク確認を待つと述べた。
債券入札
30年国債入札の応札倍率は3.88倍で過去1年平均を上回り、株安の日でも超長期に需要が入った。為替ヘッジコストが落ち着けば、債券の安定が株を支えるとの見方もある。
