国内の医薬品メーカーと生活必需品株が、金曜の円動きの大半を吸収した半導体偏重の輸出関連からポートフォリオマネージャーがローテーションする中、日曜の閑散なセッションに向けて日経のポジションを支えた。市場は、植田和男総裁が10月29〜30日の会合で引き締めの言葉を維持すればディフェンシブが報われると賭けている。田中亮の株式デスクは、植田氏が基調的なインフレは2%に近づいており、これ以上上昇させられないと言えば、ドル建て収益の換算にさらされにくいキャッシュ創出力の高い銘柄に資金が向かう、東京特有のヘッジと読む。
金曜の輸出株の二極化
金曜の現物セッションはおなじみの二極化だった。半導体装置とメモリ供給株は海外のAIセンチメントに連動し、鉄道、ビール、ドラッグストアチェーンはTOPIXの国内需要バスケットに近い値動きだった。G20財務会合の場で植田氏が発言した後、日経225先物の夜間取引は、生活必需品が日経225イコールウェイト指数に対しわずかなプレミアムを示唆し、田中は国内のアセットマネージャーのフローレポートで、国債入札の激しい週に備えたポジションと見た。
インフルエンザ診療所が患者数の再増を報じ、学校の休校日も増えたことで製薬株に注目が集まった。投資家は、出来高がパンデミックピークにない場合でも、ワクチンとOTCの風邪薬ポートフォリオを景気の早い段階の恩恵銘柄とみなす。コンビニ網が密な小売持株会社も、賃金交渉とエネルギー価格転嫁が見出しに残るがまだ利益率を潰していないときにスクリーニングが通る。
日銀ウィークが触媒
政策委員会は10月29〜30日に開催され、市場は四半期展望報告が基調的インフレの言葉を引き上げるかを議論している。田中は、利上げ確率が上がるが確定ではない日銀決定の前5営業日では国内必需品が歴史的にアウトパフォームすると指摘する。生保と銀行は利回り正常化の恩恵を受け、輸出関連は円高を恐れる。製薬と小売は中間に位置し、金利は上がるが高齢世帯に円でほぼ売る。
デリバティブデスクは年末までの利上げを概ね五分五分で織り込み、10月はまだ生きているがコンセンサスではない会合だ。その曖昧さは、フィラデルフィア半導体指数へのベータより、自己資本利益率やバランスシートのネットキャッシュといったクオリティ因子を優先する。
半導体以外でトレーダーが見るもの
取引所の週次表によると、外国投資家は過去1か月の多くで東京現物株のネット売り手であり、国内のアクティブファンドが限界の価格決定者になっている。彼らのモデルは、米メガテックのガイダンスが揺れるとき、配当が予測しやすいセクターの比重を高める。田中は、観光客フローが強いままインバウンド支出が銀座の高級から日用品へ回るとき、医薬品卸とスーパー運営者が恩恵を受けると強調する。
郊外小売に結びつく不動産投資信託も、国土交通省データが地方都市の来店客を底堅く示した後、ショートリストに載った。ただし国債利回りの上昇はマルチプルの拡大を抑える。
ディフェンシブ傾斜のリスク
日銀の予想外のドーヴ派—さらなる利上げのガイダンス延期—は、円安を享受する輸出関連への主導権の回帰を招きうる。現在のサーベイランスを超えるインフルエンザの重症化は、政府の価格統制が効けば診療能力を圧迫しても製薬利益を押し上げないかもしれない。田中は財政見出しも指摘する。高市内閣が国債発行上限を緩めれば、金利敏感の必需品は銀行とともに売られる。
月曜寄り付きのチェックリスト
指数アービトラージュは、初時間のドル円、米国テック先物、財務省の入札前ガイダンスを見る。セクターファンドにとっての手がかりは、食品・医薬品のTOPIXが日経225を寄り付きで30ベーシスポイント以上アウトパフォームするかだ。今年の過去の日銀ウィークでは、この閾値が国内の追随買いを引き起こした。
要点
製薬と小売は華やかな主導株ではないが、輸出関連のさらなる急騰を疑う日銀前の日本株ブックに合う。植田氏の政策委員会が10月の決定を公表するまで、ディフェンシブが東京セッションのデフォルトの要だ。
