航空自衛隊は、鳥取県沖で連絡を失った大型無人偵察機「グローバルホーク」(RQ-4B)の残骸とみられる大きな破片を海底から引き揚げ、回収作業を続けている。墜落から1か月以上が経過した。

NHKは18日も作業船による引き揚げが行われたと報じ、ヘリコプター映像では海上で吊り上げられた機体部が確認された。空自は17日、鳥取市沖約50キロ、水深おおよそ200〜300メートルの海底から胴体の一部を回収したと発表した。

9月15日の墜落からの経緯

同機は9月15日、鳥取沖の公海上で任務飛行中にレーダーから消え、以後海底や沿岸で残骸が発見されている。島根県出雲市の海岸では10月11日に機体一部が回収され、陸上での回収範囲も広がった。FNNの報道では、住民の通報後に捜索が行われたとされる。

民間船による回収体制

空自は民間のサルベージ会社と契約し、13日から本格的な引き揚げを開始した。回収した部品は三沢基地(青森県)へ搬送され、詳細な原因究明が行われる見込みだ。当局は当面、周辺海域と海岸の捜索を続ける方針を示しており、報道では11月初旬までに主要部品の引き上げを目指すとの見方もある。

偵察能力への影響

日本は2015年度から高高度長時間滞空型無人機を導入し、2023年6月に三沢の3機体制が揃った。報道では1機あたり約170億円ともされ、全長約15メートル、翼幅約40メートル級の機体だ。3機のうち1機を失うことは、広域の常時監視任務に穴を開ける。

今後の焦点

墜落原因は未公表で、構造・システム・運用のいずれが関与したかは三沢での分析待ちだ。与党や野党の議員からも、事故報告の透明性を求める圧力がかかる可能性がある。山陰地方の住民にとっても、沖合の任務機が漁場や海岸に破片を残す現実が改めて浮き彫りになった週末だった。