国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」で飼育したマウスは、微小重力環境で胃酸を分泌する壁細胞が活性化し、人工1Gや地上対照ではその変化が見られなかった。研究成果はActa Astronauticaに掲載され、JAXAが今月紹介した。
実験設計
マウスサンプルシェアテーマで、きぼう内の微小重力、遠心機による1G、地上の3群を比較。帯広畜産大学出身の暮地本宙己氏(現JAXA)らが病理解析した。
結果
微小重力のみ分泌後の胃粘膜変化が確認された。打上げストレスだけでは説明できず、重力依存と考えられる。
人への示唆
マウスと人は異なるが、宇宙飛行士の消化器不調の手がかりになる。月面長期滞在の対策研究に資する。
プログラム
きぼうは日本の有人宇宙生物学の基盤だ。ドラゴン等の補給でげっ歯類は継続投入される。
ハード面
飼育ラックはCO2除去と自動給水を備え、筑波の管制から監視される。帰還後は組織を迅速に固定する。
今後
プロバイオティクスや食事スケジュールの追試験が提案される。90日飼育ミッションも議論中だ。
まとめ
きぼうマウスデータは微小重力と胃酸活性を結びつけ、長期宇宙滞在の健康管理計画に実験根拠を足した。
