ロシア・カムチャツカ半島沖で午後0時38分に発生したマグニチュード6.9(深さ約160キロ)の地震に対し、気象庁は12時40分頃、北海道から中部まで及ぶ緊急地震速報を発表した。しかし初動の自動推定がマグニチュード9.9と過大に算出され、実際に観測された揺れは函館で震度1にとどまったため、12時48分に速報は取り消された。

速報が広がった経緯

テレビ朝日などの報道によると、津波の心配はなく、原発は通常の安全確認を継続した。官房長官はサイバー攻撃の痕跡は確認されていないと述べた。新幹線や在来線は手順に従い一時停止し、建設現場でも作業を中断したが、けがや建物損壊の情報は入っていない。

過大推定の理由

気象庁は午後に記者会見を開き、遠方・深発地震で初動データのみを用いた際にマグニチュードが過大評価されるメカニズムを説明する方針だ。Nippon TVは「9.9は過大だった」と報じ、内部調査でタイムラインを公開するとしている。

信頼と運用の課題

2011年の東日本大震災以降、日本は世界でも最も厳格な早期警戒網を維持してきた。今回の誤報は、自治体向け防災配信システムを提供するIT企業アルカディアが不正アクセス後にサービスを再開した直後でも起き、誤報とサイバー障害が重なって住民の不安を広げた。

野党は追加の人手確認を求める一方、科学者はシステム停止の危険性を指摘している。気象庁は調査結果を踏まえ運用見直しを検討するとし、都道府県はアプリを無効化せず、正確な情報に従うよう呼びかけている。

携帯各社は同時配信の負荷増にも耐えたと説明するが、エレベーター運転再開の条件など問い合わせが殺到した。東北から名古屋の大学も、揺れが観測されないと確認されるまで危険物実験を一時停止した。