気象庁は8日午前1時4分、静岡県西部を震源とするマグニチュード5.7の地震があったと発表した。愛知県知多市で震度5強、静岡県内では浜松市浜名区などで震度5弱を観測し、少なくとも3人がけがを負った。津波の心配はない。
震源の深さは約41キロ、フィリピン海プレート内部の地震とされる。南海トラフの想定震源域内で起きたが、気象庁は今回の地震だけでは巨大地震の兆候とは判断していないと説明した。
けが人と自治体の対応
日本テレビ系の報道によれば、静岡県掛川市では30代女性が肩を脱臼し、磐田市では52歳女性が転倒して頭部を打ち、森町では92歳女性がベッドから落ちた。愛知県豊田市や常滑市でも転倒によるけがの情報が寄せられた。
東浦町では水道管の破損やマンホールからの出水が報告され、一部地域で断水が起きた。消防や自治体は、倒壊した家具や食器の災害ごみ受け入れ態勢を9日も継続する。
気象庁が示した見通し
気象庁の釜田彩孝審議官は記者会見で、揺れの大きかった地域では落石や崖崩れの危険が高まっていると指摘。発生から1週間程度は震度5強程度の余震に注意が必要だと呼びかけた。
今後2〜3日は比較的大きな地震が起きやすい時期だとされ、家具の固定や二次災害への備えを改めて求めている。長周期地震動階級1が観測された地域でも同様の警戒が必要だ。
交通・電力・浜岡原発
JR東海によると、東海道本線で寝台列車「サンライズ瀬戸・出雲」が高塚と舞阪の間で緊急停止した。線路の点検後に運転再開の見通しを調整している。
中部電力は浜岡原子力発電所に異常がないと発表。中日本高速道路公社も東名・新東名が通行可能だと伝えた。新幹線は御殿場や函南付近の強い揺れでわずかな遅れが出た。
この先の見通し
静岡県西部の各市町は9日、学校施設の安全確認を進める。国の災害対策本部は自動起動に至らず、引き続き県が現場対応を主導する。
国民は携帯の緊急速報メールを確認し、就寝時は靴や懐中電灯を手の届く場所に置くよう自治体が呼びかけている。揺れを契機に、南海トラフ地震の備えを見直す動きも広がりそうだ。
