静岡県西部を震源とするマグニチュード5.7の地震が8日午前1時4分ごろ発生し、愛知県知多市で震度5強を観測した。気象庁によると、同市でこの水準の揺れが記録されたのは1997年3月以来となる。
津波の心配はないとされる一方、負傷者の搬送や断水、深夜の国土交通インフラ点検が相次いだ。政府は発生から約3分後の午前1時7分に、総理大臣官邸の危機管理センターに官邸連絡室を設置した。
揺れの広がり
震源は深さ41キロと推定され、愛知・静岡・岐阜・長野の各地で震度5弱程度まで広がった。浜松市では震度5弱、道路の損傷情報も入っている。気象庁はフィリピン海プレート内部の張力型地震と説明し、南海トラフの連動を示す変化とはみなしていない。中部電力は浜岡原子力発電所に異常がないと発表した。
けがとライフライン
常滑市では50代女性が足首を骨折、豊田市では40代男性と80代女性が転倒して頭部を負傷した。東浦町では配水管の一部で水圧が落ち、マンホールから水が噴出したとの通報があった。JR東海は高塚―舞阪間で寝台列車を一時停止、高速道路は原則通れた。
自治体と気象庁の呼びかけ
気象庁は、揺れた地域では落石・崖崩れの危険が高まるとして、今後1週間程度は震度5強程度の余震に注意するよう求めた。南ア予想震源域内での発生であるが、今回の単発では南海トラフ前提は変わらないとしている。
この先
知多市は校舎の安全確認を進め、企業も工場点検を始めた。家財の固定や非常袋の確認が改めて呼びかけられている。深い震源の中規模地震でも、距離の離れた都市で強い揺れが出ることを今回の記録は示した。
