西日本旅客鉄道は、シルバー週の戻り波で予想より多くの上り方向の空席が残ったあと、山陽新幹線指定席の社内イールド目標を見直した。予約は前年比で倍増し、9月23日までのぞみを全席指定で運行しているにもかかわらず、収益管理者の想定を下回った。

収益管理の机上で何が変わったか

収益チームは今週、博多―新大阪・新大阪―東京区間の連休後調整バンドを10月の予約締めまで1段階狭めると地域統括に伝えたと、説明会に同席した関係者が語る。きっかけは9月22日の上りピークで、山陽線の提供座席の約32%が予約されたこと。2025年比では強いが、シルバー週向けに474本の臨時列車を足した際に設定した40%のしきい値を下回った。

JR西日本の9月4日公表では、6日間で提供268万7000席に対し予約78万2000席(29%)。往路は9月19日、復路は9月22日に集中した。通常1・2号車に自由席を載せるのぞみを全席指定にしたため、立席で吸収されていた空席がイールド・ダッシュボードにそのまま出るようになった。

公表済みの資料とリリースが示すこと

5月の臨時列車計画はシルバー週474運行、山陽新幹線は1日最大91本増発、のぞみはすべて指定席のみと約した。JR東海の繁忙期カレンダーと整合し、旅行ガイドでも9月18〜23日はのぞみ指定のみ、ひかり・こだまは従来どおり自由席ありと案内されている。

予約速度が前年比200%に聞こえれば勝利だが、座席キロで数えると臨時列車で提供能力が約32%増え、積載率は予約伸びに追いつかない。統括はエクスプレス予約とスマートEXが早期予約の大半を取り、駅窓口在庫はシルバー週後半の層向けだと説明した。価格感応度が高い層を、見直したイールドバンドが狙う。

社内の勝者と敗者

山陽沿線の駅長は、午後の博多行き残席を本社承認なしで値下げできる柔軟性を得る。ピークバケットでブロックしたツアー卸は、提携先の消化が遅ければ割当の再価格を受ける可能性がある。九州の観光局内では、日曜夜のホテル稼働がゴールデン週より弱いなら直前割引で埋められるとの論争があり、収益財務はバス事業者の並行復路案内を受け入れた。

車内は大きな変化は少なく、広島発昼列車は満席だったが、グリーン車の単独空席が増え、ひかり乗り継ぎで家族が分かれたパターンと分析された。

旅行会社・法人契約とその先の1か月

旅行会社は、イールド再設定は主にスマートEXの早得相当の動的バケットに効き、公示運賃は安定し割引の深さだけが動くと説明する。山陽の大口契約法人には、契約列車の利用率が85%を下回らなければ9月の実績調整は一時バンドを無視する旨が伝えられた。お盆後に大手保険会社が条項を発動した先例がある。

競合の国内線は大阪―福岡でショルダー価格を据え置き、鉄道が直前客を押し上げるには航空のプロモ運賃に合わせる必要がある。信頼性では鉄道優位。全席指定のぞみでホームの殺到はなく、22日の復路数は社内資料が引用する国土交通省統計では同走廊の航空座席供給を上回った。

10月予約解禁前に起きること

投資家は、出発1か月前の10時JSTの10月予約解禁が、深い値下げなしに空きを吸収するかを見る。10月第1週末まで金曜夕方の新大阪発上りの積載率が35%未満なら、香川・愛媛のレジャー区間まで広い再価格が予想される。九州幹線だけではない。

9月下旬のツアーが売り切れれば、再開したイールド表は全席指定実験後の1週間の微調整に見える。どちらにせよ、JR西日本はモデル充足率で実現しなかった復路日のピークバケット保持をやめる判断だ。予約が倍になったリリースと、座席キロが依然ホームの人数を上回る四半期ごとの判断として、デスクが追う類のものである。